2010年 06月 30日
伊勢
せっかく津市に出かけたので
半泥子展鑑賞の後、友人と別れ
一人で伊勢に足を伸ばしてみました。
奇しくもこの日も丁度雨模様。
賢治達は参宮線「山田駅」(現在の伊勢市駅=昭和34年に改称)に降り立ちましたが、
私は、近鉄「宇治山田駅」で降りました。
時間があまりなかったので効率よく回るためです。
本当ならレンタサイクルで、
子供の頃に親しんだ場所をいろいろとまわるつもりだったのですが
雨では仕方なく、徒歩で行くことに…。
なじみのお店や
よく遊んだ公園や通った小学校、
通学路や昔住んでいた場所…
変わったところもあり、変わらないものもあり。
実家は何度か引っ越しをしたので
最近はこの辺りに来ることがなく、何十年かぶりでした。
なんだかタイムスリップしたような不思議な感覚。
子供の頃は広く感じていた道路も
こんなに狭かったのか、とびっくりしました。
公園でシロツメクサの花輪を作って遊んだことや
川で父とフナ釣りをしたことなどを思い出しました。
そのあと外宮に行ってみました。
勾玉池のまわりを、遊びがてらよく散歩したものですが
なんと、残念なことに遷宮に向けて整備のため工事中。
平成24年春までは、入れないようになっていました。
池の南の小道を奥に入っていくと山肌に横穴が開いていて
子供の頃その異様な雰囲気がとても怖かったのを覚えています。
防空壕かなにかだったのでしょうか。
その穴の存在も確かめたかったのですが叶わず
とても残念でした。
冬の日の寒い朝、父とここに霜柱を見に来たことも
思い出のひとつです。
御木本道路からの外宮
その後は
帰りの電車の時間があったので急ぎ足で駅に戻りました。
賢治も訪れた「神宮徴古館」や
懐かしい古市界隈も行きたかったのですが、
やむなく次の機会に。
古市というのは外宮・内宮の中間に位置する丘陵地で
「間の山」と呼ばれ、昔は遊郭街であったところ。
賢治の愛読した中里介山の『大菩薩峠』にも出てきます。
日蓮上人のゆかりの常明寺もあり
建長5年(1253)境内の井戸で潔斎をし
「我、日本の柱にならん」、「我、日本の眼目とならん」、「我、日本の大船とならん」との三大誓願を皇大神宮に誓願した、と言われています。
常明寺は今はもうありませんが
「誓いの井戸」は残されています。
賢治が歩いたルートはどこか。
どこに寄って何を見たのか。
次の機会には、私なりに迫ってみたいと思っています。
by signaless5
| 2010-06-30 09:40
| 旅