ローマンス

一〇二四
     ローマンス

                      四、二、


   そらがまるっきりばらいろで
   そこに一本若いりんごの木が立ってゐる

      Keolg
       Kol.  おやふくらふがないてるぞ

   山の上の電燈から
   市街の寒天質(アガーチナアス)な照明まで

      Keolg
       Kol.  わるいのでせうか    

    黒いマントの中に二人は
    青い暈環を感じ
    少年の唇はセルリーの香
    少女の頬はつめくさの花    

      Keolg  ぼく永久に
       Kohl.   あなたへ忠節をちかひます


1927年の作品です
賢治は時々、こういう可愛いロマンスを描きます
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by signaless5 | 2009-04-15 13:11 |